中古品買取店、最近ではリサイクルショップと言った方がピンときますが、あちらこちらで見かけるようになってきました。なぜ、このような店が増えたのか。それは「いらなくなった物を必要と思う人に橋渡しする」ということに、多くの人が感謝の念を持つようになってきたからではないでしょうか。昨今では、いらない物に溢れかえる身の回りから物を「断捨離」することが推奨されています。

中古品買取店とは法律的に古物商というそうだが、良質の中古品買取店を選ぶためにも、先ずは古物商についての基礎的な知識を持つ必要があると思います。

そもそもどういうモノを古物というのか?

古物というと如何にも古臭くて汚くて野暮ったくて、役に立たない等々連想しがちですが、これはあくまでも法律上の文言で、単なる古い物ということではありません。古物営業法という法律がありその中で次のように定義されています。

「一度使用された物品(鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類(船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。)で政令で定めるものを除く。以下同じ。)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。」

なんだかゴチャゴチャしてしまったようですが、整理してみると三つに区分されます。

  1. 一度使用された物品
  2. 使用されない物品で使用のために取引されたもの
  3. これらの物品に幾分の手入れをしたもの

ここで「使用された物品」というキーワードが出てきますが、それによっては範囲が広くなります。1回使っても古物、100回使っても古物には変わりないという訳です。もっとも多く使って古くなったものは価値が下がるのが一般的です。

中には古くなればなるほど価値が出てくるものや稀少価値がつくものもあります。テレビ番組の「なんでも鑑定団」へ持ち込まれる、俗にいうお宝などはこの類に属するのではないでしょうか。

ところで、古物と規定される物品はどのようなものがあるかというと、種類は多岐にわたり無数にあるとしか言いようがありません。小さくて軽い切手や商品券から、大きくて重い自動車や工作機械に家具類まで色々です。

つまり、この世に存在するほとんどの動産が古物の対象になるという訳です。ただし、庭石や石灯籠、空き缶、航空機や鉄道、20トン以上の船舶などは対象外とされています。

2番目の定義である「使用されない物品で使用のために取引されたもの」というのは、最初の定義に相反する感じがしないでもありません。使っていないのに古物とはこれいかに。ということになりますが、原則として開封された時点で、 使用しようが、しまいが中古品扱いとなるという訳です。

開封したばかりの新品なのに中古品ってなぜかしっくりきませんね。でも、このような商品は安価になるのでお得感があります。

3番目のこれらの物品に手入れしたものというのは、リサイクルショップへ行けばよく目にします。少しでも価値を高めるために手入れをするのでしょうが、それにより本来の目的を果たすことができなければ、これは中古品ではなく廃品ということになります。

以上、中古品買取店の基礎となる、古物の事を解釈させていただきました。